FXの取引で重要な1つが証拠金維持率です。証拠金維持率の計算方法と、ロスカットに合わないための目安とはどのくらいなのか説明します。
証拠金維持率とは
証拠金維持率とはその名の通り証拠金の維持率です。
証拠金とは、ポジションを保つために必要な資金で、FXという差金決済取引を行う場合に取引会社に入れておく担保金のようなものです。
取引会社に預け入れしている純資産に対しての証拠金の割合のことを証拠金維持率といいます。
証拠金の種類
証拠金維持率の計算方法の前に、証拠金維持率の種類について知る必要があります。
証拠金の種類について見ていきましょう。
必要証拠金
必要証拠金とは、ポジションを建てるために必要な資金のことです。
詳しくは以下の記事で書いています↓
有効証拠金
有効証拠金とは、口座の残高にスワップ残高と現在進行系の評価損益を加えた金額です。
そのため有効証拠金は為替の相場状況によって刻々と変化しています。
口座の残高+スワップ残高+評価損益=有効証拠金
このようになります。
スワップ残高と評価損益はマイナスになることもあります。
余剰証拠金
余剰証拠金とは、有効証拠金のうち取引に使われていない金額のことです。
有効証拠金ー必要証拠金=余剰証拠金
このようになり、余剰証拠金も有効証拠金の変動によって金額が増減します。
証拠金維持率の計算方法
それでは、証拠金維持率の計算のやり方を見ていきましょう。
有効証拠金÷必要証拠金×100=証拠金維持率(%)
このように表すことができます。
証拠金維持率とは取引口座残高においてその程度余裕のをもって取引できているのかを知る重要な目安になりますので、証拠金維持率の推移には十分注意するようにしましょう。
証拠金維持率の目安とロスカット
では証拠金維持率はどの程度が余裕があり、どこまでいくと余裕がなくなった状態なのかを見ていきましょう。
ここではレバレッジの倍率も一緒に考えていきます。
レバレッジについてはこちらの記事でふれています↓
下記の表は証拠金維持率とレバレッジの関係性の表になります。
証拠金維持率 | レバレッジ |
100% | 25倍 |
250% | 10倍 |
500% | 5倍 |
1250% | 2倍 |
2500% | 1倍 |
証拠金維持率が下がるとレバレッジは上がります。
レバレッジが高い状態は資金に余裕がないことを表しています。
証拠金維持率が100%を下回るとロスカットされる場合があります。
ロスカットのパーセンテージは取引を行う会社によって代わりますので、自分が使っている取引会社のホームページなどで確認しておきましょう。
反対に、証拠金維持率が上がるとレバレッジは下がります。
レバレッジが低い状態は資金に余裕があり、ロスカットされるリスクも下がります。
ロスカットとは、取引会社がこれ以上損失を拡大させないために強制的にポジションを決済させてしまうことをいいます。
ロスカットされてしまうとその後の相場がいくら持っていたポジションに有利に動いたとしても意味はありません。
自分の意図していない決済になってしまいますので、ロスカットはトレードを行なっていく上で常に考えておかなくてはいけないものになります。
ロスカットに合わないための目安とは
それではロスカットに合わないための目安とはどのくらいなのでしょうか。
これはトレードする期間、どの程度の利幅を狙っていくのかで変わっていきます。
長期でポジションを持ち、狙う利幅も100pip単位のスイングトレードの場合はレバレッジ1〜2倍、証拠金維持率は2500%〜1250%を維持できるようなポジション建てをするようにしましょう。
その日のうちにポジションを決済するようなデイトレードの場合はレバレッジは5倍程度、証拠金維持率は500%を目安にポジションを建てるようにしましょう。
短期トレード、超短期トレード(スキャルピング)の場合はレバレッジは10倍程度、証拠金維持率は250%までにしておきましょう。
証拠金維持率の目安を下回ってしまったら
気をつけてポジションを持ったとしても、相場の急変などによって証拠金維持率を下回ってしまう場合もあります。
そこでダラダラとポジションを持ち続けて回復を待つのか、そのまえに損切りをするのか、事前にトレードのルールを自分で決めていくことが大切です。
トレードを始める前に、証拠金維持率やレバレッジの記事を参考に資金管理についてのルールを必ず決めておきましょう。
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